今回は障害児の進路についての投稿です。
わが家のダウン症の次女は、この春小学1年生になります。
次女は地域の小学校ではなく、特別支援学校に入学することになりました。
入学するにあたって、特別支援学校についてや特別支援学校のメリット・デメリットなどをまとめてみました。
特別支援学校について
特別支援学校のメリット・デメリット
わが家が特別支援学校を選んだ理由
などが知りたい方へ☆
同じ境遇の方のご参考になればと思います
障害児の小学校選び
現在、障害児のお子さんが小学校入学を考える時
- 特別支援学校
- 特別支援学級
- 通級による指導
- 通常の学級
の4つの選択肢があります。
インクルーシブ教育システムの理念では、障害のある子供と障害のない子供が、可能な限り共に教育を受けられるように教育環境を整備することが理想とされていますよね。
インクルーシブ教育システムとは
- 人間の多様性の尊重
- 障害者が精神的及び身体的な機能等を最大限度まで発達させること
- 自由な社会に効果的に参加すること
を目的に
障害のある者と障害のない者が共に学ぶ仕組みのことです。
- 参考 文部科学省HPより
特別支援学校・学級の生徒数は増えている!
しかし近年、特別支援学校・支援学級の児童生徒数は過去20年で倍増しているそう!
発達障害が広く知られるようになり、診断されるお子さんが増えたことや、一人ひとりの個性に応じたきめ細かい対応を求める保護者の方々が増えたことが要因です。
- 参考 Eduwell Journal 『20年で倍増!急増し続ける特別支援学校の児童生徒-対応が追いつかず足りないものだらけで困惑する現場』
特別支援学校とは?
そんな中で特別支援学校とは、どのような学校なのでしょうか?
特別支援学校
障害のある幼児児童生徒に対して、幼稚園、小学校、中学校又は高等学校に準ずる教育を施すとともに、障害による学習上又は生活上の困難を克服し自立を図るために必要な知識技能を授けること目的とする学校。
特別支援教育の現状 文部科学省
このように文部科学省では
特別支援学校
↓
障害による学習・生活上の困難を克服し自立するために必要な知識・技能を身に付けることが目的の学校
と説明されています。
基本的には、重度の障害があるお子さんが入学する学校というイメージだと思います。
しかし、障害が軽度のお子さんもたくさんいらっしゃるというのが、私が特別支援学校見学で感じた印象です。
特別支援学校に入学する基準
支援学校に入学するには、次のような基準があります。
- 視覚障害者
- 聴覚障害者
- 知的障害者
- 肢体不自由者又は病弱者(身体虚弱者を含む)
※文部科学省HP参照
このような基準はありますが、保護者の方の希望や各市町村で行われる会議(教育委員会の下)での判断により決まるのが一般的です。
なお、主治医の医師の判断を参考にする場合もありますが、現在入学の必要条件というわけではありません。
- 参考 リタリコ発達ナビ『特別支援学校とは?教育環境から入学への流れまで【専門家監修】』
わが家の支援学校入学までの流れ
情報収集【年少~年中頃】
わが家の場合、年少児ぐらいから特別支援学校について、主治医の先生に相談しはじめました。
当時は、同じ年代の子ども同士の触れ合いが発達には必要だと思い、近くの小学校の支援級を希望していました。
しかし、特別支援学校の障害に合わせた専門的な指導や就労に向けてのノウハウを考えた時に、やはり支援学校の方がよいのかなと次第に考えるようになりました。
就学相談【年長春頃~】
年長児の5月頃、入学前発達検査を受けました。
結果を見ながら幼稚園側にも相談し、秋頃には支援学校への入学希望を伝えました。
その際、普段通っている療育施設や祖父母にも相談しながら、子どもにとって一番よい進路になるよう考えました。
また療育手帳を取得したというのも、支援学校を選んだ決め手になったかなと思います。
特別支援学校のメリット
小学校の入学を考えはじめた時、わが家が感じた特別支援学校のメリット・デメリットにはこのようなものがありました。
障害児の就学についてご参考になればと思います。
個人のペースに合わせた指導
まず一番に挙げられるのが、個人のペースに合わせて指導をしてもらえる点です。
普段の幼稚園生活の中で、次女は動作や言葉が遅めなので、お友達の話すスピードについていけていないと感じていました。
障害に合わせてゆっくりと指導してもらえる点は、特別支援学校の一番のメリットかなと思います。
施設・教員数が充実している
特別支援学校には、普通の小学校にはない専門器具が充実しています。
知的な面だけでなく、身体面の発達の遅れも気になっていたので、専門の器具があり先生が発達に応じて指導してくれる特別支援学校に魅力を感じました。
教員数も普通学級が1学級40人基準に対し、特別支援学校は1学級8人が基準です。
少人数のクラス編成で、子どもをしっかり見てもらえる点も特別支援学校のよい点かなと思います。
就労に向けてのノウハウ・パイプがある
また、わが家が普通学校と特別支援学校の一番の違いだ思うのが、就労に関してです。
普通学校では就労というよりも学習が中心になっていますよね。
特別支援学校では、就労に向けての実習などを通して、どのような力を身につけていくべきかを早い時期から考えられていると感じました。
また、普通学校よりも就労に向けてのパイプがある点もメリットです。
同じ障害がある子同士の情報交換ができる
もう1つのメリットは、同じ障害がある子同士で情報交換ができる点です。
わが家は田舎で子どもの人数も少ないので、普通に暮らしていてあまり同じ障害のある子に出会うことがありません。
特別支援学校でお互いの情報を交換して、よりよいサービスや支援がわかる環境になればと考えています。
特別支援学校のデメリット
このように書くと障害ににとって特別支援学校はメリットばかりのようですが、デメリットもたくさんあります。
私が感じた特別支援学校のデメリットをいくつかご紹介します。
近所に学校がない場合が多く、学校までが遠い
まず特別支援学校の一番のデメリットは、学校が遠い点です。
近所に特別支援学校がある方には関係ないかもしれませんが、わが家の場合は学校までバスで40分近くかかります。
近所の小学校ならもちろん徒歩で行ける範囲なので、学校までが遠くなってしまうのは色々不便になるなと感じています。
近所の子どもたちとのつながりが希薄になる
地域の小学校に入学しないことで、地域の子どもたちとのつながりが希薄になるというデメリットもあります。
地域の小学校の行事には積極的に参加したり習い事などを通して、支援学校以外のお友達とのつながりも大切にしていけたらと思っています。
学校生活に変化が少なく、授業にスピード感がない
特別支援学校の見学や体験授業を見ていて感じたデメリットは、授業にスピード感がない点です。
学校生活自体も変化が少ないように感じました。
子どもにとっては丁度よいのかもしれませんが、親目線で見ると全体的にゆっくりしているなあと感じます。
色々な行事に主体的に関わっていったり、趣味をじっくり楽しむことでより充実した支援学校生活にしていきたいですね☆
最後に
今子どもの就学について振り返ってみると、あまり早くから悩む必要はなかったのかなと思います。
私は次女が生まれてすぐから、小学校はどうなるんだろうとずっと不安に思っていました。
そして当時は、できれば普通学校に入ってもらいたいと考えていました。
でも次女が成長するにつれ、何がこの子に必要でそのためにはどのような環境が必要なのかを具体的に考えられるようになり、今特別支援学校という選択をしました。
それがよかったのか悪かったのかは、これから子どもが教えてくれるのかなと思い、親としては気長にできることをコツコツやっていこうと思っています。
どの学校に行っても、子どもの成長をゆっくり見守っていきましょう☆
特別支援学校についてでした!
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